部活2

2002年7月21日
最初にしかけたのはつよぽんだった。
教科書どおりのきれいな面を放ってくる。

てつは上段に構え、面にそなえた

しかし、

次の瞬間、つよぽんはモーションを変えた
胴を狙ってきたのである。

「フェイントだと!?」

間一髪、後ろに飛び退き避ける。
剣道など授業でしかしたことがない
てつにとっては、予想すらしていなかった攻撃で
あった。

「あれを食らわないようにしないとな・・」

つよぽんが間合いを詰めてくる。
その目はまるで獲物を追い詰めた狼のようだ。

「飯をたらふくおごってもらいますよ先輩(にやり)」

そう語っているようだ。

てつも再び間合いを詰める。
そして近距離での激しい応酬がはじまった。
両者の剣が激しくぶつかり合う。

しかしやはり技量の差は否めない。
すばやく正確な小手、突き、さらにフェイント
などを繰り出してくる
後輩の前に、少しづつてつは後退していた。

「近距離では不利だ!」

そう思い大きく間合いをとった。
こうなれば、遠距離から攻撃するしかない

剣を片手に持ち替えた。こうしたほうが
リーチを生かせる

そして上段に構え、間合いを縮める。

遠距離での打ち合いならば、こちらに利がある。
やはり片手でのリーチが効く。
形勢逆転である。

しかし、打ち合っていたつよぽんがいきなりこういった。

「先輩、後ろぶつかりますよ!」

「ん?」
正直に振り返るてつ。しかし誰もいない。

次の瞬間、無防備のてつに凶剣が襲い掛かった

「うわ!」
間一髪で避けた。

にやりと笑う後輩。

謀ったな、シャア!

まあだまされる俺も相当バカだと思うが。。

しかし、もう許してはおけぬ。
先輩を愚弄するかのごとくこの態度!
何よりスポーツマンシップに反している!
(そんなものこれっぽちも持ってないが)

こうなれば決着をつけてやる

しかし剣道の恐ろしいところは、相手の跳躍である。自分がこのくらいの間合いなら避けられるだろうと思っていても、
相手は予想以上の間合いを跳躍してくる。

間合いを計っていると、
次の瞬間、相手が突っ込んできた。
そして面をうってくる。
てつはそれを受けとめた。

「ドム並みの機動力じゃないか!」

すばやい動きに多少びびったてつであったが、
いったん態勢を立て直し、

今度はてつの反撃!

上段から袈裟懸けに振り下ろした

しかし相手はすでに上段は防御している。
軌道を下段に変えた。上段とおもわせといて
足を狙った
相手の脛にヒットした!

「足あり!一本!」

会長の声とともに試合が終了した。
スポーツチャンバラでは相手の体のどこに当ててもよい。つまり足も一本にはいるのだ。

こうしてやっと初戦を勝ち進んだ。

二回会戦目の相手は

杖術使いのまっちゃんである。
彼は三年生で、杖術は三段でありかなりの
手練である。
杖とはいわば孫悟空がもっているような
長い棒である。髪型も坊主でまさに少林サッカー
なかんじである(?)

こちらの剣は1Mであるが
杖は1M40センチあるのでどう懐に入り込むかが問題である。

そうこう考えているうちに試合が開始した。

まずは間合いをはかる

が、しかし、自分の間合いに届く前に

急に相手が攻撃してきた。その杖はまるで如意棒
かのように伸びてくる

後ろに飛びのき避ける。

「連邦のモビルスーツは化け物か?」

そうてつは思った。

これでは攻撃ができない!

しかしあいては容赦なく突きを放ってくる

絶対絶命てつの運命やいかに

次回「絶体絶命、てつはおごらされるのか?」

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